皆様こんにちは~(^▽^)
 
梅雨入り宣言が出たのに、全く雨が降らない関東地方。。。
早くも水不足の心配が出始めてます。。。
 
さて、なかなか仕事が忙しくて北関東の古墳に行けないので、
今回は国道16号に近い所に有る、伊佐沼という大きな沼地。
その直ぐ近くに立地する古墳の紹介をします(^^ 
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古谷神社(ふるやじんじゃ)古墳の全景
天気が良い日が続くので、樹木の葉も青々としてます。
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鳥居の奥が墳丘及び、墳頂にある神社への階段が有ります。
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以前は古谷神社では無く、赤城神社が墳頂に祀られていたので、
赤城塚と呼ばれていたそうです。
これまでに正式な発掘調査は行われて無いために、
周辺住民からは洪水から大切な物を守る為に作られた、
水塚だと思われていたそうです。
・・・・・が、この塚から南東50mの所にあった、
熊野神社塚を崩した際に、直刀や人物埴輪などの破片が出てきた事から、
水塚では無く、古墳の可能性があると言われ始めたそうです。
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神社の由緒板の後半部分にも、調査がされてないから、
断定はできないと言う様な事が明記されてます(^^;
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墳頂部までの高さは3~4m弱くらい。
墳頂部は大きく平らに整地され、拝殿・本殿の他、数棟の建築物が有りました。
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本来は直径30mほどの円墳ですが、
墳丘の周りに道路が出来ている為に、方墳に見えます(^^;
蚊に数カ所刺されながら、墳丘斜面と周辺をくまなく観察してみたところ、
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ご覧の様な、土器の破片を見つけました
厚みと緩やかな弧を描く片面から推測するに、
埴輪では無く土師器壷の破片であろうと思います。
また、直刀や埴輪が熊野神社から出たと書きましたが、
上の航空写真で、古墳右側の緩やかに弧を描く部分は、
昔の伊佐沼の一部で、私が訪れた時は干上がっていましたが、
実はココには、小さな池が存在しています。
この池からも太刀と埴輪片が出たと、手持ちの資料に明記されてます。
距離が近いことから、ココに古墳があったのでは無く、
この古谷神社古墳に副葬されていたものが、社殿建築工事の際に、
転がり落ちたのかもしれません。
また、説明板には埼玉古墳群と同じ頃(6世紀末~7世紀)と書かれてますが、
厚みのある土師器は5世紀~6世紀前半頃に多く見られるので、
この古谷神社古墳が築かれたのも、おそらく上記の年代頃だと、
個人的に推測しております。
墳頂に社殿が建っている為に、調査は難しいでしょうけれど、
墳形確認や築造年代が特定できるような調査実施を早急に希望します(^^
 
尚、直刀や埴輪が出た熊野神社塚があった辺りは現在、
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田圃地帯になってます。。。
古墳のあった場所は、中央左寄りの民家と、
中央右側の木立ちとの中間辺りにあったと思われます。
 
車で見学される方は、古墳の横と裏側にそれぞれ、
参拝者用駐車場(4~5台分)が確保されているので、
コチラに止めた上で、ゆっくり見学されると良いと思います(^^
 
:古谷神社(ふるやじんじゃ)古墳:
・所在地:川越市古谷上3564 古谷神社
・墳形:円墳
・規模:直径30m✖高さ3m
・周濠:不明
・出土品:周辺より直刀、人物埴輪、円筒埴輪片
     墳丘は未調査の為不明
・埋葬主体部:未調査
・築造年代:説明板は6世紀末~7世紀前半
      個人的には中葉~後期
・史跡の指定:市指定史跡
・備考:駐車スペース有り
    熊野神社塚は破壊済み