関東の古墳&陵墓研究

関東地方(主に埼玉県や茨城県)の古墳や遺跡、神社仏閣等を見学し紹介してます。 個人的に好きな陵墓関係の記事や書籍も紹介してます。

皆様こんにちは~(^▽^)

本日は小川町内の方墳行人塚群の西側に存在する、
古墳とも近世塚とも推定されている墳丘を紹介します(^^
藤塚古墳位置図
「埼玉の古墳 比企・秩父」より墳丘位置図
実際はもう少し北西寄りで北側道路に近い場所に有りました(^^;
遠景
東から眺めた藤塚古墳遠景
別に富士塚古墳の名称も有ります。
畑地の隅に樹木が茂った状態で保存されていました。
直ぐ東側に有る行人塚群は樹木がほとんど無く見学も容易ですが、
対照的にこちらは手入れもほとんどされていない状態です(^^;
近景
南側から墳丘近景
南北径17.8m✖東西径16.1m✖高さ3.9mの規模を持ちますが、
円形か方形かはっきりしていません
「埼玉の古墳」や「埼玉県古墳詳細分布報告書」では古墳としていながらも、
『塚の可能性有り』と記載されており、堆積土が行人塚と酷似している事から、
古墳では無いとされています。
・・・が、発掘調査が実施されていないので、詳細は不明です。。。
尚、古墳とされていたせいか、行人塚群に設置されている説明板には、
藤塚古墳は記載されていません
。。。

また、塚の書庫に入れるか迷いましたが、
一応「古墳」の可能性が有り、調査も実施されていないので、
当ブログでは古墳扱いとさせて頂きます(^^;


せっかく来たので登れそうな箇所を探してみました(^^
頂部から見下ろす
頂部から見下ろした感じ。
民家裏の未舗装路から墳丘まで道が続いているので、
容易に見学できますが、これからの季節は雑草が茂るので、
接近は難しくなると思われます(^^;
頂部と板碑
隅丸方形状の頂部中央には屋根を失って円形の蓋を載せられた石祠と、
緑泥片岩製の青板石塔婆が6枚安置されています。
この付近だけ手入れされている状態なので、
周辺の土地所有者によって管理されているかもしれません。
段築
頂部北側から見下ろした際に、段築の様になっていました。
南側~東側斜面には段差は見られませんが、西側~北側にかけては、
階段ピラミッドの様な状態になってました。

:藤塚古墳/富士塚古墳:
・所在地:小川町上横田の畑地内 私有地内の可能性有り
・墳形:円墳または方墳
・規模は南北径17.8m✖東西径16.1m✖高さ3.9m
・出土品:不明
・備考:行人塚の堆積土に酷似している事から塚の可能性大
    駐車スペース無し

今回で小川町の古墳巡りはラストです。
秋~冬頃に掛けて、残り1基(鷹巣山古墳 場所は把握済み)と西ヶ谷戸古墳群の、
再アタックを計画しておりますので、今しばらくお待ち下さいませ(^^;

皆様こんにちは~(^▽^)

本日は小川町内の自然丘陵上に築造された、
山寄せ式の古墳を紹介します(^^
神戸古墳位置図
「埼玉の古墳 比企・秩父」より古墳位置図
東から全景
南東側から眺めた神戸(ごうど)古墳遠景
東側を1/4程度削平を受けている様に思いますが、
概ね良好に残っていると思います(^^
東から近景
東から墳丘近景
南北径8.9m✖東西径10m✖高さ1.8mの規模を持つ円墳です。
発掘調査は実施されていませんが、横穴式石室を内蔵する、
古墳時代後期~終末期頃の築造と推定されています。
東から頂部
頂部を見た感じ。
雑草が茂っていて観察は難しいですが、直径3m前後の平坦面が確認できました。
頂部や周囲には、良く見られる祠などは有りませんし、
古墳とも認識されていないのか、説明板や標柱なども有りません(^^;
「知る人ぞ知る」・・・といった感じ(^^;
露出石材
墳丘南側中央裾付近に横穴式石室の石材とみられる比較的大きな石材が、
数個露出しているのを見つけました。

この古墳への行き方を。。。
小川町内の「奈良梨」という交差点に面している蕎麦店を北上すると、
墳丘への入口
この様な未舗装路が有りますので、ここを進んでいきます。
気になる石材
入って直ぐ左側に気になる石材が有りますが、
古墳では無く、民家の庭石などに使用された石材だと思われます(^^;
さらに道を進むと、、、
墳丘は左の道
道が二股に分かれるので、左へ進みます。
目印は黄色線で囲った石仏です(^^
そのまま進むと2枚目の写真の場所に到達します。
道幅は狭く駐車スペースは無いので、
少し歩きますが、八和田公民館駐車場から歩くのがオススメです(^^

:神戸(ごうど)古墳:
・所在地:小川町奈良梨890付近の墓地内
・墳形:山寄せ式円墳
・規模:南北径8.9m✖東西径10m✖高さ1.8m
・埋葬主体部:横穴式石室と推定
・出土品:無し
・築造年代:古墳時代後期~終末期
・史跡の指定:町指定?
・備考:駐車スペース無し
    墳丘東側が墓地造成により一部削平

次回は藤塚古墳を紹介します。

皆様こんにちは~(^▽^)

本日は小川町内の民家庭先に現状保存されている古墳(残骸)を紹介します(^^;
この古墳、「埼玉の古墳 比企・秩父」に掲載されていますが、
「墳丘封土は流出していて、石室石材に使用されたと思われる、
板石などが積み重ねられた状態で残存」と記載
されている通り、
墳丘は既に無く、横穴式石室に使用されたと思われる、
緑泥片岩や片状石灰岩の板石が数枚積み重ねられた状態で、
民家の庭先に有る状態・・・の様です。。。
出土遺物が無く八和田地区の古墳にも用いられている石材である事から、
古墳時代後期(6世紀代)の築造と推定されています。
稲荷前古墳位置図
八和田小学校の東側に隣接する民家の庭先(民家入口)に、
黒丸がマーキングされています。
尚、この民家及び古墳に通じる道は幅が狭い上、民家で行き止まりとなるので、
車両を公民館駐車場に停めさせて頂いた上で見学に行きました。
内部に石材?
南から見た稲荷前古墳全景
常緑低木が生い茂るこの場所が該当箇所となります(^^;
庭の中央西寄りに存在しており、車両が避ける様な不自然な位置に有ります。
声掛けしましたが不在だった模様なので、敷地内部には入らず、
望遠モードで撮影しました。

:稲荷前古墳:
・所在地:民家敷地内につき未掲載
・墳形:円墳
・規模:(元の規模)直径6~9m✖高さ約1.5m
・埋葬主体部:横穴式石室
・出土品:不明
・築造年代:古墳時代後期
・備考:民家敷地内につき見学は要許可
    墳丘封土流出
    石室石材積み上げ状態

次回は神戸(ごうど)古墳を紹介します。

皆様こんにちは~(^▽^)

本日は小川町に存在した古墳跡を紹介します。
尚、今回紹介する古墳跡地は民家敷地内に有る為、
古墳データで記載している所在地は省略させて頂きます。
新屋敷古墳位置図
「埼玉の古墳 比企・秩父」より新屋敷古墳位置図
消滅/湮滅を示す白丸で記載されています。
・・・稀に白丸で記載されていても完存している例も有るので、
近くの公民館駐車場に停めさせて頂いた上で、見学に行ってみました。
墳丘湮滅?
南東側から該当所在箇所を。。。
竹林や大きな樹木が有るなど、「ソレらしい」雰囲気は有りますが、
見た感じ「完全に消滅」している模様です。。。

:新屋敷(しんやしき)古墳:
・所在地:民家敷地内につき未掲載
・墳形:円墳
・規模:南北8.2m✖東西8.3m✖高さ1.85m
・埋葬主体部:片状石灰岩使用の横穴式石室
・出土品:不明
・築造年代:古墳時代後期
・備考:頂部に大日如来の小祠
   「お塚」の別称有り
   
 現状墳丘消滅?


民家の入口付近から敷地内部には入らずに見させて頂いた感じでは、
とても上記の規模が有るとは思えない上、位置図の箇所には小屋が建てられており
墳丘自体が完全に削平されている様に思いました。

次回は稲荷前古墳を紹介します。

皆様こんにちは~(^▽^)

本日は小川町の古墳で、最も見学難易度が高い古墳群を紹介します(^^;
今回は天候が悪い上、軍手や登山用靴の装備が無かった為、
見学を諦めた古墳群となります。。。
今後機会が有れば再チャレンジしたいと思いますが、
『滑落などにより怪我を負う可能性が高い場所に有る』点が厄介です(^^;
また、深い木立内の為、方向を見失う可能性も有るかと思います。。。
西ヶ谷戸古墳群位置図
「埼玉の古墳 比企・秩父」より分布図

〇西ヶ谷戸(にしがやと)古墳群
小川パークヒル内を東西に走る道路の北側、県道菅谷・寄居線の西側の台地頂部に、
東西に並ぶ2基の小墳丘で構成されている。
この台地の東側には市野川が南流し、西側は中爪川が北流している。
かつて4基の古墳が知られていたが、現在確認できる古墳は2基で、
西ヶ谷戸1号・2号古墳と編号されている。
墳丘規模から古墳時代後期の築造と推定されているが、
近世塚の可能性も指摘されている。
所在地は小川町中爪139番地付近の薬師堂奥の丘陵頂部。

古墳群の北側斜面下の狭い平坦地に薬師堂が有るので、
こちらからアタックを掛けようと思いましたが。。。
斜面角度
ほぼ垂直に近い崖面となっており、登頂は不可能。。。
掴まる樹木なども、伐採されたのか有りません(^^;
北から見上げる
薬師堂の有る平坦地から見上げた感じ。
樹木が生えている辺りまでの高さは、およそ8m程。。。
2基の古墳はさらに登った頂上部に有ります。。。
南から
南側の住宅地側から見た感じ。。。
こちらも8m以上の高さが有る擁壁が設置されており、上に登る階段も有りません
墳丘は頂部
分布図の位置的にはこの辺りで、更に頂部に登った所に存在すると思われます(^^;

この古墳群へ行かれる方は、万全の装備を整えてから・・・がオススメです。

:西ヶ谷戸1号墳:
・墳形:円墳 方墳の可能性有り
・規模:直径7m✖高さ1.2m
・備考:後期築造と推定だが塚の可能性有り

:西ヶ谷戸2号墳:
・墳形:円墳
・規模:直径8m✖高さ0.8m
・備考:後期築造と推定だが塚の可能性有り
    墳丘西側が破壊

次回は新屋敷古墳跡を紹介します。

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